ゆるおに はみ出し226
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はみ出し226
「対談~今年ももうすぐバレンタイン~」

――母屋半ばの縁側――
斎観、白威、西帝


白威「今年はパイ生地を折って、小さなパイを焼こうと思うんだが」
斎観「女はパイが好きだが、男はポロポロこぼれるのは面倒くさがるんじゃねえの」
白威「男はそもそも、バレンタインの菓子に期待しないだろう。女性に受ければいい。ロッテの『パイの実』は、この手の菓子として理想の構造なので、あれをパクろう」
斎観「お前はそういうコンビニ菓子とかをバカにしてるのかと思ってた」
白威「それはお前だろう。きちんと層になっているパイ菓子で、女性が一口で食べて汚れない。ロングセラーには理由がある。あれを本物のパイ生地で作れば、相当レベルが高い菓子になる。あのサイズでフィリングをはみ出させないようにするには、何度か試作が必要だな」
西帝「パイっていうと、マクドナルドの三角チョコパイくらいしかわからないけど、あれはうまいよね」
斎観「そのようなもの食わねえ」
白威「食べた。子供のこづかいで買える菓子にしては、あれもかなりレベルが高い。口当たりがものすごく良いな」
斎観「お前がそういうもん食うイメージねえけどな」
白威「流行っている菓子は調査する。ショートニング系のサクサク菓子だな」
斎観「出た、ショートニング。俺はできるだけ使いたくねえ」
西帝「何なのそれは」
斎観「植物性の工業油だ。欧米では規制されてる」
白威「機械油のような言い方をするな。工業的に作られる食用油脂だ。菓子に使うと、風味も食感も軽く仕上がる」
斎観「こいつの菓子があっさりしてて軽いのは、そういう邪道油をよく使うからだ」
白威「お前は食品添加物を目の敵にするが、それは原始人の発想だろう。そもそも菓子は、砂糖と油の塊だ。健康を気にするなら蕎麦をすすっていればいい
西帝「どれも吸収できないから関係ないんじゃないの?」
白威「その通りだ。君のお兄さんは、イメージだけでものを考えている」
斎観「お前の『バター風味のマーガリンを使って材料費を削減』ってのは褒められた発想なのかよ」
白威「それでうまく仕上がるなら、それに越したことはないだろう。お前は高価な材料を使えばいいと思っているが、使いこなせないのならカルピスバターが泣く」
西帝「わかんないけど、なんか理念が対立してんの? うまければそれでいいと思うけどな」
白威「そうだな。俺もそう思う。美食の殿堂のフランス料理も、昨今は軽く仕上げるようになっている。昔ながらの重い料理は、現代人の口に合わない」
斎観「それは味覚の浅い若いもんとかの話だろ」
西帝「話しぶりだと、あんたのほうが感じが悪いな」
斎観「本物には本物の味があるの! 本物に似せた廉価品は味が違うんだよ」
白威「廉価品の味も、味のうちだ。使い分けるのが腕というものだろう。多く摂ったら身体に悪い、という理由で食品をバッシングするのなら、酒を一滴も飲むな
斎観「酒は百薬の長だろ!」
西帝「いや、それを否定する説も出てきてるよ。アルコールは純粋に毒っていうやつ」
白威「牛乳も良い説と悪い説がある。植物性のほうが日本人には合っている、という説もあるだろう」
斎観「ていねいな暮らしをしてるママには、絶対に俺のほうが支持されるのに」
白威「そうでもない。動物性の食品を使わないタイプのママも増えている。お前は数十年前で考えが止まっているママだ」
西帝「あんたらどっちもママじゃないし、菓子なんて平和な趣味なのに、なんで喧嘩になるんだよ……」








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