ゆるおに 鬼たちの『パラノイア2』その1

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鬼たちの『パラノイア2』その1
TRPG「パラノイア」を鬼たちが遊ぶ
~第2ゲーム『ブチ殺せ!!! 殺伐!!! ZAPスタイル』その1~



UV刹那―1「……以上でデブリーフィングは終了。此紀のみ生存勝利だ。結社任務は失敗したが」

G此紀―2「あそこで典雅が自爆さえしなきゃ達成できたんだけどね」
R典雅―6「すみません」
R右近―6「何このゲーム? 此紀が鬼なのは置いといても、あたしの結社ってホントに勝てる可能性あるの? ぜんぜん特典の恩恵を感じられないんだけど」
Y西帝―6「俺だって普通にやってりゃ無双なのに……。此紀様が入ってくると、ビックリするほど勝てない……」

弥風「……」

弥風「……」

弥風「お前らどんだけ暇なんだよ」

UV刹那―1「スタートから終了までずっと脇で見てるお前の方がどっちかというと暇だろ

弥風「なんでこんな1円にもならんことで白熱してるんだお前ら」
UV刹那―1「ゴロゴロしながらスマホいじって煎餅食って見てたお前だって1円も生み出してないだろ」
弥風「FXで2万くらい儲けたぞ」
UV刹那―1「それは失礼した」

G此紀―2「……弥風に居られると気が散るわよね」
R典雅―6「TRPGそのものが、水を差されると一気に醒める遊びだからね。とても邪魔だね」
Y西帝―6「たまの息抜きなのに、弥風様に居られるとぜんぜん息が抜けない……」

UV刹那―1「文句言うだけならあっち行っててくれ。お前の好きな鳥人間コンテストの録画でも見てろ。知りもしないTRPG見てるよりは楽しいだろ」

弥風「……」

弥風「西帝はなんで薬品庫でカメラ回さなかったんだ? あれで此紀を1ZAPできただろ。あとMT能力は使い切れよ。『浮遊』は失敗したら重くなるんだから、それを逆用すりゃいいだろ。プールの場面でも屋上の場面でも、完全に使い得だったろうが。浮いても沈んでも右近を殺せたはずだ。なんで使わなかったんだ」

UV刹那―1「は?」

G此紀―2「……………………いや。……本当にそうだわ。あそこで『浮遊』は振り得よ。失敗しても成功しても、どっちにしろ右近を殺せたわ」

弥風「特にプールなんか、クローンが送られてくるタイムラグも利用すりゃ、2回3回殺せたろ。あといくら水周りのミッションだからって、電磁波防護スーツに目が眩みすぎなんだよ。誰か1人をデコイにして、その間に奥の扉をどうにかすりゃいいだろ。ダメ元で『セキュリティ』でダイス振れよ。3人いたら1人くらい成功するだろ。なんでわざわざ遠回りするんだ?」

Y西帝―6「…………………………あっ。本当にそうだ。あのプールではどうせ1人は死ぬんだから、あそこはサクリファイスからの正面突破だ」
G此紀―2「なんでちょっとチェスっぽく言ったのよ」

弥風「ついでに言えば、サクリファイスの駒になるべきだったのはお前なんだよ西帝。お前、あのあと清潔係に殺されるのわかってただろ。ダイス運によってはプールに浸かっても助かった可能性があったし、そしたら清潔チェックもクリアできただろうが。どうせ死ぬのが見えてるんなら、まだ利益が出るほうのルート選べよ」

R右近―6「…………………………え。マジだ。プールに入って生きてたら、清潔チェックで殺せなかったんじゃん。え? あのプール、そんな使い方する? あの電流プールを風呂がわりにすんの?」

UV刹那―1「なんでルール知ってるんだお前

弥風「は? 今見てただろうが」

UV刹那―1「……」

UV刹那―1「いやいや」

UV刹那―1「1回見ただけでそこまでシナリオとルールの弱点突いてくるの? 悪だくみの天才なの?」


弥風「はあ? 全員が悪だくみするゲームだろ? 弱点じゃなくて正攻法だろうが」

UV刹那―1「いやいやいや」

UV刹那―1「あの扉の最速攻略は、確かにお前の言う通り、誰かをオトリにして、あとの全員で『セキュリティ』ダイスだ」

UV刹那―1「しかしあの電流プールを風呂にする発想はなかった。なんだその角度」


弥風「ああ? だってクリティカル出りゃ電流は一時停止するんだろ? 血まみれで瀕死の西帝が清潔チェック通るには、それしかないだろうが。ついでにそこで死ななきゃ『施設知識』か『違法改造』で電気系統をショートさせて、あのへんの電子セキュリティをダウンさせられたから、ノーリスクで帰れただろ」

UV刹那―1「……………………………………。嘘だろ? いや。有効だ。なんなら、別にクリティカル出なくても、それでいける」

弥風「西帝、おまえ勝つ気あったのか? 接待で負けてやったのか?」

Y西帝―6「……メチャクチャ勝つ気でやってました……。TRPGの鉄則は『無礼講』なので……」

R典雅―6「要するに、君も入りたいわけか?」
R右近―6「なに? 寂しいの?」
弥風「アホか。おい刹那、僕が西帝のセコンドに入るから、もう一回やれ

UV刹那―1「なんなの? 王なの?」

G此紀―2「私は別にいいわよ。間接的に弥風を殴れるんでしょ?」
R典雅―6「勝てる気はしないけど、別にもう一周やるのは構わないよ。暇だし」
R右近―6「……えー。……いや、別に時間とかは大丈夫だけど……」

Y西帝―6「(これセコンドに殴り殺されるやつだ)

UV刹那―1「……1人だけブレインつきというのは、他のプレイヤーに対してフェアではないので、GMとしては承認しかねるんだが。特に西帝はイエロークリアランスで、元々かなり強いので」

弥風「クリアランスはレッドで構わない。周回ボーナス? とかも要らない。西帝だけ白紙の状態から開始する

R右近―6「はあ? アタシたちはともかく、グリーンクリアランスの此紀に対して、そこまで余裕ぶっこけるわけ?」
弥風「問題ない。見たとこ、グリーンならせいぜい角落ちくらいのハンデだろ」
G此紀―2「周回グリーンと白紙レッドなら六枚落ちくらいの差があるわよ。舐められたもんね」

UV刹那―1「……他のプレイヤーが承諾するのなら、まあいいが」

Y西帝―6「(俺の承諾は問うてないやつだ)

R右近―6「あんた見てたならわかるでしょ? 此紀はグリーンでレベル3のコミーなのよ。これインディゴまでの市民をぜんぶ奴隷にできるってことよ?」
弥風「わかってるよ。見てたんだから」
G此紀―2「デカい口叩いたこと、後悔するといいわ。六枚落ちのレッドに勝ったところで嬉しくもないけど、あんたの有言実行伝説に傷をつけてあげる
R右近―6「どっちかっていうとアンタが悪役になってきてるけど大丈夫?」

UV刹那―1「では、全員の残機数を戻す。そして今回に限り、西帝の周回ボーナスをリセット、クリアランスをレッドへ」

R西帝―1「レッドの動き方思い出せるかな……」
弥風「覚えた」
R典雅―1「スタンドが本体だな」
R西帝―1「なんでうまいこと言ったんですか……。ホントにそうですよ……。なんで俺を挟まなきゃいけないんですか……」

R右近―1「UVー。此紀は周回グリーン。西帝はボーナス白紙とはいえブレインつき。標準レッドのアタシと典雅が不利な気がするんだけど」

UV刹那―1「此紀がグリーンなのは自分でコツコツとポイントを貯めた結果なので、有利なのは当たり前という世界観なんだが、さっきは確かにワンサイドゲームが過ぎたからな。此紀さえ良ければ、右近と典雅にも少し特典を与えてやるか?」

G此紀―1「構わないわよ。ある程度はバランスが取れないと面白くないし」
R典雅―1「私には少し手に余るから、UV様が許してくれるなら、こちらもブレインを召喚したいんだけど」
UV刹那―1「ん? 誰だ?」
R典雅―1「万羽とか」
G此紀―1「えっ万羽さんですか
R右近―1「なんで腰が低くなるのよ」
UV刹那―1「トラウマがあるんだ。グリーンが拒否すればレッドの要請は通らないな。どうする?」

弥風「あいつもこんな遊びをするのか? っていうか、万羽は今いないぞ。買い物に行ってる」
G此紀―1「ホッ」

R典雅―1「じゃあ、蘭子でも呼ぼう。あの子もこのゲームをやったことがあるんだろう?」
G此紀―1「ああ……いいんじゃないの? どうぞ」

R右近―1「じゃあアタシも、バカ息子でも呼ぶわ。あいつわりと小賢しいし。西帝の背後霊も陰謀に自信があるみたいだしね」
G此紀―1「構わないわ。このグリーン様にまとめてかかってきなさいよ
R典雅―1「此紀、全体的に発言がフラグっぽいけど大丈夫か?」

弥風「ゴチャゴチャ言ってないで、好きにさせてやれ」

R西帝―1「(なんでこんな針のムシロみたいなゲームをしなきゃいけないんだ……)

☆☆☆

蘭香「あっ女狐!!!!
G此紀―1「なによ鬼聞きの悪い。あんたもどっちかっていうと女狐寄りの女でしょうが」

東雲「親父がこういうのやるの珍しいな。ルールとかわかってんの?」
R右近―1「ルールはまあなんとなく。けど、此紀に潰されるのがどーしよーもないわよ。クリアランスがグリーンなのよ。しかもレベル3のコミーよ! あいつの手心ひとつ感ハンパないわよ」
東雲「あ、そりゃ強いな。UV様? 全員白紙レッドでもボコボコにされるのに、此紀様がグリーンってのはちょっとバランスが崩れすぎません?」

UV刹那―1「だから此紀以外のプレイヤーにはブレインを許した。西帝に至っては、イエローだったのをレッドに戻したうえ、周回ボーナスもなしだ」

東雲「これが親父のシートか? ……ほとんど周回ボーナス持ってねえな。1周2周やっただけって感じか。向こうが平手でも勝てねえのに、六枚落ちくらいの差があるだろコレ」

UV刹那―1「なんでお前ら将棋に例えるんだよ

東雲「こう見えて明治の生まれなんで。ベテランが初心者をボコボコにして楽しむゲームじゃないでしょ? もうあの赤い女狐様がレベル3のコミーなのは仕方ないとして、せめてクリアランスを合わせてくれないっすかね。ビギナーのための配慮ってことで」

UV刹那―1「このゲームは実質『クリアボーナスで強くてニューゲーム』を勝利の目的としているので、そこまではちょっとなあ」

G此紀―1「私は弥風のことさえギャフンと言わせられたらなんでもいいわよ」
UV刹那―1「なんでお前はそう昭和っぽいんだ」

万羽「ただいま~! ねえ弥風、ヤキイモ屋のトラック買ってよ」
弥風「君が欲しがるものの脈絡のなさどうなってるんだ」
万羽「ええ? あれをさあ、中庭に置いといてさあ、1年中ヤキイモ食べられたらよくない?」
UV刹那―1「さびれた田舎町の駅前とかに突拍子もない金色のオブジェとかが設置されるの、税金対策だと思ってたんだが、こういうやつが担当者になっただけという例もありそうだな」

G此紀―1「……」

G此紀―1「UV様? 構わないわよ。私のクリアランスを今回だけレッドに戻しても。ただし他のボーナスポイントは使わせてね。結社内でのレベルも、今の『コミーレベル3』のままで」

UV刹那―1「え? そりゃお前が良いのなら、もちろん構わないが」

R此紀―1「ね~え、ずわちゃん」
万羽「な~に、のりちゃん」

R此紀―1「今からね、また『パラノイア』やるんだけど、全員ブレインがついてるのよ」
万羽「ふーん? ペアバトルってこと? 面白そう。見てていい?」

R此紀―1「それがね、私だけひとりぼっちなの。寂しいわー不公平だわー共産主義に反するわー」
万羽「あら? そーなの? アメ舐める?」

R此紀―1「いっしょにあーそぼ
万羽「いーいよ

R典雅―1「……私が蘭子を呼んでからそう来るか……。ゲームの中と変わらないような動きをするな君は……」

UV刹那―1「万羽はドラフト1位指名選手だな」

R右近―1「なに? 万羽は強いの?」
東雲「スタンドが本体どころか、キラークイーンにスタープラチナついたぞ、あのチーム」

蘭香「典雅様! あの女狐大ダヌキのペアを必ず倒しましょうね!!!」
R典雅―1「……私は此紀に付き合って参加しているようなものなんだけど……。お前が楽しめるならそれでいいよ」

弥風「なんでもいいから、早くしろよ」
R西帝―1「……俺だけ自分のスタンドに怯えながらプレイするのか……」

UV刹那―1「ああ、では……次はクラシックスタイルあたりで気楽に回そうと思っていたんだが」

R此紀―1「ZAPで

UV刹那―1「……お前たちがZAPスタイルでやったら絶対ブリーフィングまで辿り着けないと思うが……」

R右近―1「ZAPスタイルって、あれでしょ。ジャンジャンバリバリ撃つやつでしょ」
蘭香「以前に私が遊んだ『ストレートスタイル』とは違うのですね? もっと難しくなるということですか」
UV刹那―1「難しいというか、殺伐とするな」
蘭香「え? この前のゲームよりも殺伐とすることがあるのですか?
R此紀―1「前回はかなり甘くしたわよ。あんなのネタの乗ってないシャリみたいなもんよ」
UV刹那―1「なんでそんなオッサンみたいな例えをするの?

R典雅―1「私もZAPスタイルで遊んだことはないから、どうもわからないんだけど、プレイヤーが確実に敵対するということか?」
万羽「うーん、より細かい揚げ足取りをするってかんじ? あとこのUVは普段、プレイヤー発言はけっこう大目に見てくれるけど、ZAPスタイルだとそこも刺してくるわよね」
R右近―1「え? UVが撃ってくるの?」

UV刹那―1「俺が撃つわけじゃないが、『反逆』の認定が厳しくなるということだ。たとえば第1ゲームのブリーフィングルームで、東雲がプレイヤーとして『嫌がらせ』を公言したが、あれなどは立派なZAP対象になる。その場にいたプレイヤーがZAPしなければ、『反逆者を見過ごすやつも反逆者だ』ということでNPCが全員を撃つ

蘭香「ええと……。ああ、思い出しましたわ。あのとき、あの場所にはNPCがいませんでしたけれど、そういう場合はどうなるんですの?」

UV刹那―1「それは関知しないが、他のプレイヤーが絶対撃ってくると思うぞ」

R右近―1「プレイヤー発言って、ゲーム内じゃなくて、アタシたち自身の発言ってことよね? それ撃ってくるのって、なんか違わない? TRPGでそれは無理じゃない?」
東雲「線引きが難しいからなあ。どこからがプレイヤー発言で、どこからがキャラクター発言なのかって、ZAPされたあとに言い訳しても、減った残機を返してもらえるわけじゃねえし」

R典雅―1「私たちはそれぞれパートナーがいるわけだけれど、これはどうしても相談しなければいけないだろう? UV様みたいにテレパシーを使えるわけではないから」
蘭香「(パートナー……!!)

UV刹那―1「おい、UV様の孫娘の目をハートにするのやめろ。まあ、ペア間での相談はこう……他のプレイヤーに聴こえないくらいのヒソヒソ話で……距離的に無理か。じゃあUV様のお力を分け与えてやる。ペア同志の会話に限り、テレパシー機能を適用する。具体的には丸カッコ→()で挟んであったらセーフだ。ペア内では心の中を読み合える」

R右近―1「(えー何それ。唐突にめっちゃエロいこととか考えちゃったらどうしよう)」
東雲「(それな)」

R典雅―1「(東雲はタンクトップよりも、長袖をまくっている方がいいな。グッと来る)」
蘭香「(典雅様! 私だって、麓の村のお年寄りには『めんこい嬢ちゃんだあ、お人形さんみてえだあ』と言われておりますのよ!?)」

R此紀―1「(煙草吸っていい?)」
万羽「(だめ。最近増えてるでしょ。少しずつ減らして、がまんしなさいね)」

R西帝―1「(最近のヤキイモはなんか丸くて甘いやつが多いが、俺はそこまで甘くない、昔ながらのやつのほうが好きなんだよな)」
弥風「おい、全然いらん情報聴こえてくるが」

UV刹那―1「そこは訓練で頑張れ。で、ZAPスタイルか……。そうだな。今回、全員にクローンを10体やろう。10体めが死んだらゲームオーバーだ」

東雲「へえ。それはありがたいですね」
R此紀―1「10あったってうまいやつが1人生き残れるかどうかだけどね」
R西帝―1「全員死ぬのが普通ですよね。残機が4増えたところで、生き残れる気はしないな……」

弥風「ふーん。……」

UV刹那―1「あと、結社の数も……経験者は知っているだろうが、今回は俺の卓のデフォルトである13になる。ビギナー陣が知っているものよりも3つ増えるわけだな」

R右近―1「えーと。結社は確か……コンピュータ様に媚びてる『FCCCP』と、『反ミュータント』。サイボーグ軍団の『コープ・メタリカ』。あと、昔はよかったなーつってる『ロマンテクス』と『シエラ・クラブ』。金儲けしか考えてない『フリー・エンタープライズ』……これで6個か。えーっと」

東雲「破壊屋の『デス・レパード』。MT能力大好き『サイオン』。此紀様が大好き『共産主義者』……これで9個か。あと、ええと? 明治生まれだから脳年齢がヤベェ」

万羽「正義の味方『ユマニスト』が最後まで出てこないの、あんたっぽいわね」
R典雅―1「それで10個か。ここから、あと3個増えるということだね」

UV刹那―1「そうだ。説明いたそう」

結社「プロ・テック」
新しい技術や文化、ハイなテクノロジーに目がない連中だ。
まあ宣水でも思い浮かべるとよかろう。
なお、この結社に限り、同じプロ・テック所属の他プレイヤーがいる場合、互いにそのことを把握している。プレイヤー名までわかる。ハイテクなので。
バベルの塔を建てようとしてる恐れ知らずの反逆者どもなので、所属発覚即処刑だ。
友好結社はメカ大好き「コープ・メタリカ」
結社特典は「メカ適応力+3」

R西帝―1「あれ。自分で選んだことはないんですが、プロ・テックって、FCCCPと友好結社じゃありませんでしたっけ」

UV刹那―1「公式ルールではそうだった気もするんだが、俺のハウスルールではわかりやすさを重視して、『FCCCPには友好結社なし』ということにしている」

R此紀―1「バベルの塔、っていう解釈は面白いわね。コンピュータ様目線で反逆者になる、っていうことに説得力があるわ」

蘭香「コンピュータ様を支持するFCCCPと、MT能力者絶対殺すマンのアンチは、どちらも合法結社なのですわよね。この2つは友好結社ではないのですか? 前回もそこの説明を聞き損ねた気がするのですが」

UV刹那―1「FCCCPは『自分たちが唯一の敬虔な信徒』だと思っているので、他結社をいっさい認めていない。アンチへの所属は合法なので、それを理由にZAPすることはないが、友好的というわけでもないな」

R此紀―1「カトリックとプロテスタントのような関係かしらね。どちらもキリスト教徒だけれど……という」

UV刹那―1「滅多なことを言うな。まあ、そのように解釈しているが」

東雲「友好結社じゃねえが、まあ結果としての活動内容はそこまで変わらねえし、結社特典も『コンピュータ様からの寛大処置と、上位クリアランスからの評価アップ』で同じだ。卓によっては統合されることもあるな」

UV刹那―1「そうだな。で、12個めの結社を紹介するぞ」

結社「イルミナティ」
力こそ正義! 力こそすべて! コンピュータだのクリアランスだのしゃらくせえ! という脳筋軍団だ。
彼らはクリアランスというしゃらくさい階級制度よりも、『結社内での地位』を重んじる。体育会系の暑苦しい上下関係を思い浮かべるとよかろう。
当然だが、所属発覚即処刑。
友好結社は後述の「パージ」
結社特典「初期クレジット+200」

蘭香「あら? 結社特典が意外ですわ。『腕力』のポイントプラスなどではありませんのね」
東雲「ギラギラの上昇志向者の集団、って考えるとわかりやすいかな。だから結社から給料が出るってことだ」

R典雅―1「このイルミナティという結社は、デスレパの穏健バージョンという感じなのかな?」
万羽「穏健でもないわよ。コンピュータぶっ壊そうとしてるテロリストだし。デスレパみたいに『意味のない破壊』はしないっていう感じ。まーコンピュータ様から見れば同じだと思うけど」
R右近―1「快楽破壊者じゃないってことね。OK」

UV刹那―1「そうだな。『ただヒャッハーしていれば楽しい』というデスレパと違って、イルミナティには『俺たちがこの世界を乗っ取ってやる』という明確な目的がある。ただ、第三者からすると、大差なく見えることもあるので、結社数を減らす時はデスレパと統合する感じだな」

弥風「……」
R西帝―1「(弥風様の中では、デスレパとイルミナティは大きく違うんだろうな……。弥風様はイルミナティだもんな……)」
弥風「誰がミスターイルミナティだ」
R西帝―1「この心の中筒抜けシステム、勘弁してほしいんですが」

UV刹那―1「練習してうまく使いこなせ。お前ら師弟はイルミナティの上司と部下みたいなもんだろ。はい、最後の結社だぞ」


結社「パージ」
コンピュータ絶対殺すマンだ。
以上だ。
もちろん所属発覚絶対殺されるマンだ。
友好結社はコンピュータ様に不満がある仲間の「ユマニスト、ロマンテクス、シエラ・クラブ、イルミナティ」
結社特典「NPCに味方が多い」

R右近―1「ん? 穏健派の友好結社が多いわね」
東雲「パージはコンピュータ様を敵視してるだけで、デスレパみたいに破壊が楽しいとか、人を殺すのサイコーとか、そういうのはないからな。だから正義の味方のユマニストとも仲が良い」
R右近―1「でもイルミナティも友好結社なの? イルミナティだけ浮いてるような感じするけど」
東雲「パージ自体は、別に穏健派ってわけじゃねえからな。コンピュータ様を殺したい度は全結社の中でトップだぞ」

弥風「イルミナティは『世界は俺たちのもの』。デスレパは『破壊が楽しいだけ』。こいつらは目的がはっきりしてるが、パージがコンピュータを敵視する理由はなんだ?」
R此紀―1「コンピュータ様に親とか師とかを殺されたんじゃないの」
R典雅―1「なるほどね

蘭香「アルファ・コンプレックスの市民はクローン体なのですわよね? 親だとか子だとかが存在するのですか? ……あ、失礼しました。きっと私たちのクリアランスには開示されていない情報ですわね」

UV刹那―1「『パラノイア』に馴染んできたようだな、市民典雅のブレイン蘭香よ。なおこれは、プレイヤーである市民典雅ではなく、ゲーム自体には参加していないブレインの発言なので、ZAPは許してやる」

弥風「僕たちは何を喋ってもいいということだな?」
万羽「遠慮なくヤジを飛ばせるわね!」

UV刹那―1「まあいいが。ブレイン発言はゲームに関知しない。なので、ブレインがプレイヤーを動かしたければ、プレイヤーに指示するように。プレイヤーの発言は全部刺しに行くので、プレイヤーからブレインへは、テレパシーを使って喋れ。内緒話もテレパシーでやれ」

弥風「(ファミチキ買ってこい)
R西帝―1「(麓の村にはファミマがないので、往復3時間かかります……)」

UV刹那―1「はい、ではシート作成タイムだ。例によってシートの基礎項目はここ、MT能力はここ、スキルはここあたりを参照すると分かりやすかろう。何度も言うようだが、あくまで参考程度だな。能力やスキルの解釈や制限は、ハウスルールによって、かなりのバラつきがあるので」

R右近―1「(スキルってどのへんにポイント振ればいいの? いまいちわかんないわ。『隠密』とかが強いのはわかるけど)」
東雲「(『靴を舐める』絶対オススメ)」

R此紀―1「(『読心』には絶対に振っておきたいじゃない? あと『隠密』と、『偽造』と、『手先の早業』と……)」
万羽「(そーいう細かい振り方してるから器用貧乏になるんじゃないの? あたしならこのへんにドーンと……)」

R典雅―1「(MT能力はどのあたりが使えるのかな? 『パイロキネシス』なんかは、まったく使えそうには見えないんだけど)」
蘭香「(弱くはないと思いますけれど、私もあまり詳しくないので……。今回は残機が多いので、『魅了』はオススメできませんわ。成功しても、自殺解除されると意味がないので)」

R西帝―1「(こう……このあたりに振って、こういう進め方ではどうでしょうか?)」
弥風「(スキルは『違法改造』一強なんじゃないのか? あとこのへん。で、こう)」

UV刹那―1「できたか? ……ふんふん。よし、全員大丈夫だ」

UV刹那―1「……(見事に全員、ブレインが考えたらしい振り方をしてきたな……)」



UV刹那―1「では、全員の残機を9に。以降、残機が減るたびに、手元の紙に現クローンナンバーを書き、他のプレイヤーから見えるようにすること。……ゲームを開始する」


その2へ つづく





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